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2017年12月22日(金)プレゼント

太朗の保育園はインターナショナルだからか、クリスマスが盛大だ。
一年のイベントはクリスマスに始まり、またクリスマスに最高潮を迎える。
そんな感じだ。
今年も姫路市のホールを借り切って盛大なイベントの幕開け。
保護者たちは演者を遅刻させないように必死になる。
そして送り届けた後は息をつく間もなく、ステージ最前列の墳脱線の戦闘モード。
親というのは滑稽であり、愛らしい。
子供はさらに無邪気であって愛らしい。

太朗の初年の度のクリスマスショーはなんとも情けなかった。
見ているママとばぁばは痛々しかった。
太朗は、背中を丸めて椅子に腰かけ、目線を下に落としたまま無表情を貫いていた。
それは、ステージに上がるまでに泣き疲れ、精魂尽き果てた姿に見えた。
まるで年老いたおじいさんさながらだった。

それがなんと今年は生き生きとしている。
太朗のオーラが光っている。
前列に女の子たちが並ぶので、太郎は背伸びをしてママたちに合図をする。
ママとばぁばは最前列を勝ち取ったので、太郎はすぐにママを見つけることができた。
ビデオを構える。
太朗の表情を生で見たいと画面から目を反らすと、いつの間にかビデオは知らない子たちを映していた。

幼い、よその子たちが泣いている。
「ママー!!ママー!!」と必死の形相で泣いている。
それを見て、ママもばぁばももらい笑い泣きである。
自分の子であれば、胸が張り裂けそうだろうに。現金なものだ。

ショーが終わり、恒例のサンタ登場。
一人一人プレゼントを受け取る。
太朗は、ダークブルーの包み紙に銀色のリボンがかかったプレゼントを受け取る。
大事そうに抱え、時折頭上に持ち上げて、ステージからママたちにアピールした。

太朗。
大好きよ。
ママは、太郎がenjoyしている姿が何よりもうれしい。
プレゼントをありがとう。


ショーの後、回転ずしへ行こうと言って、着くまでにあけてしまった包装紙。
太朗のプレゼントはバットマンのベルトだった。
取り寄せるのに苦労した。・・いや、サンタに聞いた。
そんなサンタから手紙が入っていた。


”メリークリスマス。
たろうくん。
今年も頑張っていたね。
サンタはずっと見てたんだ。
今年ももすぐ終わる。
もう一つ。
こうしてほしいというお願いを、
先生やママに言ってごらん。
プレゼントはモノだけではないんだぞ。
手伝ってほしいことや
聞いてほしいことを口で伝える。
先生やママは、
太朗くんに願いをかなえるという
プレゼントができるんだ。
そして、たろうくんも
先生やママの願いを聞いてみてくれ。
プレゼントするというのは
喜ばしいことなのじゃぞ。”













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