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2018年7月17日(火)反撃

太朗が熱をだした。
昨日の晩から咳がひどく、食べたものも吐いてしまった。
コンちゃんは、夜の間中、焼き石のように暑かった。

朝、隣にママがいないことに気付いて、
太朗はトントントンと音を立てて階段を下りて来た。
リビングのソファになだれ込むようにして横になる。
5歳にもなると大人に似た動きをする。
ママは太朗の横に飛び込み頬をくっつける。
太朗は、「ママにうってないないかぁ?」
そういいながらやさしい目をしてママのおでこをなでた。

太朗をおいてママは事務所へ出かける。
早くいけばそれだけ早く帰ってこれるだろう。
ポストの中身も、たまった事務作業も気になる。
ばぁばに3時までには帰ると約束し、私はエンジンをかけた。
車内は南インドのような灼熱だ。

デスクに座り、一心不乱に文字を打つ。
事務仕事のめどがたったので、やっと弁護士先生のメールが開封できた。

「反訴」

そう。
いよいよ反撃である。
そもそも不法に奪われた(養子縁組の偽造によって)親権をもとに、
養父たちに私は、親権に基づくこの引き渡し請求を提訴されていた。
「あんたに親権ないやん。親権はこちらにあるんだから太朗をよこせ。」と訴えられていたわけである。
あり得ない。どこまで極悪なのか。

2年を超える養子縁組無効の訴えが終審し、私の訴えは認められた。
大阪高裁でもその判決は変わらなかった。
誰もが主人と主人の両親たちの「養子縁組の偽造」を認めたわけである。

この度は、親権に基づくこの引き渡し請求をいまだ取り下げない養父たちに、
私は反訴という反撃をはじめる。

太朗は生まれてから今まで私が監護養育を行って来た。
そこには何ら問題はないと、家庭裁判所の調査書にも記載がある。
すなわち、監護に問題のない母親から、太郎を奪おうとする訴訟は、権利の濫用にあたる。
さらに言えば、養父らが得た親権は、彼らの不法行為によって成立したものである。
自ら不法に得た親権を悪用して、太郎を引き渡せと訴えることは、不当請求以外の何物でもないわけである。

これまで生きていくのが本当に怖かった。
知らない間に奪われていた親権。
そして、実質的に親権がないのだから、手元から太朗を奪われてしまうのではないかという恐怖。
この辛さは言い表せない。
やられてやられてやられっぱなしだった。
泣き寝入りするのを待つかのように、一方的にやられ続けた。

それでも私と太朗は、めげなかったよ。
今日より良い明日がくることを信じて、自らを一生懸命に律してきた。

被害者と加害者。
その関係を明るみに出すには時間がかかる。
気が遠くなるほど時間がかかる。
でもあきらめてはいけない。
悪いことをした人はかならず罰を受ける。
必ず報われる時がくる。
私はそう信じて、気が遠くなる道をまだまだ進み続けようと思う。


















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