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2017年9月28日(木) 大学の友達

3年ぶりになるのか。
大学時代の友達と会うことになった。

元町のはずれのケーキ屋で待ち合わせ。
少し早く着いた私は、通りを歩く人の中に友達の面影を探した。
手を振って入ってきた彼女は、昔と変わらなかった。
「どれか、酸味のあるケーキは?」
彼女がたずね、店員がこたえたものと違うケーキを頼む彼女。
こういう自由なところが私たちらしい。
「たいへんやなぁ、だいじょうぶなん?」と彼女。
私は「なんとかね!」明るく返す。
彼女と会うことになるきっかけは最近のラインのメッセージだった。
席について早々に、「こんなときになんやけど、3週間やねん。電車で気分悪くなってしまって。」
やっぱり、と思った。なんとなく会うことが決まった時からそんな気がしていた。

「つらかったことを持ち出すけど、前の赤ちゃんは妊娠中から体調が悪かったん?」私がたずねる。
彼女は妊娠5か月の時、流産を経験している。
「ぜんぜん。体調は良かったで。でもむくみがあって阪大を紹介されたんよ。
CTで見てみると赤ちゃんに心臓病が見つかって。流産した後に分かったけど、重度の染色体異常だった、って。1000人に1人の確立って。」
「・・女の子だった。」
女の子だった、と話す彼女の表情が母親になっていた。
「人生はその子に任せるほかない。本当に、そう思うよ。」私は力を込めた。
彼女に非はないのだから。


太朗は、がりがりに痩せた私から生まれてきた。
臨月でありながら42キロほどしかなかったし、食べないとと思っても食べれない。
6Pチーズを6つに割って口に入れることさえ大変なほどだった。
それなのに太郎はとても健康に生まれてくれた。今思えば奇跡だと思う。
だから太郎は強い命を授かって生まれてきた、強い、強い、ありがたい子だと思うのだ。


私たちは急ぐようにおしゃべりを楽しんだ。聞きたいことや聞いてほしいことがありすぎて。
30歳を過ぎると、「まさか私が」とか「神のみぞ知る」という経験をするのかもしれないと思った。
そして当たり前の生活に感謝ができるようになる。

「15年やで、15年・・」
学食で彼女がいつもコロッケを注文していたころから15年も経っていた。
私はいつもきしめんを頼み、ミルクティーを飲んでいた。

15年経ったけど、彼女も私も変わらない。気取らず、人生をひたすらに歩むだけ。





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