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2017年9月14日(木) 諦め

昨日は合気道の練習にいけなかった。
弁護士事務所を出たのが6時を過ぎていた。
太朗は傍らで「ドラえもん」の動画を見て、難しい話をしている私を1時間も待っていてくれた。
ママは、太朗に申し訳ないことをしているという焦りで、弁護士との話に集中できなかった。
西の空が虹鱒の腹のように美しい。
ピンクの合間に秋雲の帯が走る。
その空を追いかけるように車を飛ばすが、夕方の渋滞にはまってしまった。
太朗のお腹が空いてきた。
少しやけを言いだして、それをなだめる私の胸もイライラとざわつく。
早く帰って夕飯をしてやりたい。
太朗は退屈を持て余して、シートの上で静かに寝入ってしまった。
昼寝ならぬ夕寝。
ちびちびと動く車の列。
「・・合気道、諦めようね・・」ママは小さな独り言。

頭がとんと動かない。ドンと体が重たい。
また、「いつまで生きられるかな。」
「太朗が自分の意思が持てるまでは死ぬわけにはいかない。」
そんな、自分の生死について考えがよぎり始める。
こうなると、、相当疲れている証拠。
ここ数日、ママ、ダメなんだ。
ストレスに殺されるかも、と思う。
生きていく、乗り越えていくことに不安で、、気持ちが萎える。

いつもの、一過性のもの、だろう。
太朗と一緒にたくさん寝たら忘れるかな。

自宅に帰りつき、眠った太朗を抱えて入る。
重くなったね。
それでもママは抱えていられるよ、強くなったから。
太朗が起きたのは7時半だった。遅い夕食。

お風呂から上がるとバァバが近づいてきた。
「太朗になぁ、今日は弁護士さんとこで何の話やったの?って聞いたんや。」
そしたら太朗が、「んー、難しい話やから、イメージしかわからんけど。」
「悪い人が困ったことするんや。警察に何回もしかられとんや。・・たぶん、パパやけどな。」と言って、軽くため息をついたという。
 
太朗は本当におせらしい。
むずかしい言葉もイメージで理解することができるし、空気を読むことも抜群だ。
だから故に、ママは案じることがある。
弁護士の先生との会話はほぼ理解する力があるから、太郎を傷つけはしないか、と。
弁護士の先生はその辺、無頓着だ。
「太朗くん、パパのこと嫌いかぁ~!?」
ママが恐れているアンタッチャブルなエリアにずしずしと踏み込む。

そういうことを重ねて、たぶん、太朗とママは強くなっていくのだろう。
そういう★に産まれたんだろう、そう思わないと前向きに生きていけないよね。






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